理想は、朝起きたら隣に。
エピローグ。

「え、ウソ、まじ? なんでなんでーー?」

新婚旅行でハワイに飛び立っていた優衣が、帰国するや否や、ものすごいお土産の量を持ってやってきた。
私だけでなく友人たちにもお土産があるからと、旅行の話も聞きたいしと皆で居酒屋に集まった。
その時に、優衣は私に海外でしか売っていない限定品のブランドバックやらコスメやら定番のチョコやらいっぱいくれた。

そこで改めて謝罪しようとして、私の指の指輪を見て、驚いていた。


「え、どうして? それ、あの人から貰ったの?」
「うん。貰ったよ。婚約したの」
「嘘、うそー! 優衣が結婚してハネムーン行って、まだ一週間だよ!」

柔らかそうな亜麻色の髪が、きょろきょろと友人たちへ視線を送る度にふわふわ舞う。

ちょっとだけ得意になって顔がにやけてしまう。


あの日、そのまま指輪を買いに行き、親の都合に良い日に挨拶にまで来てくれて、ぽんぽんとそんな話に収まった。

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