部長の溺愛に困惑しています。

職場でも明るくて人気があり、ムードメーカーという言葉がぴったりと当てはまる。


お節介な所もあるが面倒見もよく、職場の中で唯一私に良くしてくれた人だった。






「元気です。ご心配かけてすみません」

「編集長は頭が硬いだからね…遅刻くらいでも許せない人なのよ。クビはいくらなんでもやり過ぎだって社員達皆言ってたわよ」


私をフォローするように言う田中さんは、運ばれて来たビールを飲むとお通しの枝豆を口に入れた。





「それで新しい仕事先は見つかった？」


田中さんの目はどこかキラキラしているように見える。


きっと今の私の状況を知りたくてウズウズしているのだろう…


それに結構おしゃべり好きな一面もあるから、元職場の明日の話題は私の事でもちきりになる事を悟りながら…

私はお酒をつつき田中さんに話した。