部長の溺愛に困惑しています。
こんなふうに…部長に触れたことのある女性もたくさんいるのかな。




「ありがとう」


ボタンをとめ終わると、部長はニコッと笑う。


そして、こうやって部長の笑顔を見たことの
ある女性もいっぱいいるんだろうな…










「ここがそのルームシェアしてる家か。案外いい家だな」


30分後。私の家の前に着くと、部長は家を物珍しそうにじーっと眺めている。





「大家さんが新築をルームシェア向けに改装して提供したみたいですよ。ここは駅からも近いし条件いいんですよね」

「お前にしてはいいところ探したんじゃないか」

「“お前にしては”は余計ですよ!」


少し怒って見せながら車を降りると、車内から部長の笑う声が聞こえてきた。

私は運転席の方に回り込むと、部長は窓を下げて顔を見せた。
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