部長の溺愛に困惑しています。
悲しそうな岡田さんの顔を見て、ちょっとだけ同情してしまった。

まるで失恋した代の少女のようだ。





「その日から出会っていいなーって思った子全員好きになっちゃうんだよね。知り合ったばっかりだとさ…刺激があるって意味がよくわかったよ」


寂しそう…

そんなの恋愛じゃないってきっと岡田さんだってわかってるんだ。






「会社に入ってからは後から入って来る新人を次々好きになっちゃってさ…俺を頼ってくれるから……あんまり俺のこと知らなくても好きになってくれる…」


岡田さんはため息をついた後で続けた。






「そんなの真剣に付き合えるわけないんだけどね…でも……誰かに好かれてないと寂しくて。俺に飽きる前にたくさん愛して欲しいんだ」

「飽きるって…本当に岡田さんを好きになってくれる人も絶対いるはずですよ」

「…どこにそんな人いるのかねぇ」
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