部長の溺愛に困惑しています。
そこに触れたくない自分がいるの。

私と部長の関係を白黒はっきりさせたくない……





「…お前達は戻っていい。誰かドアの修理の手配をしてくれ」

「わ、わかりました!」


周りにいた数人の社員に部長が声をかけると、言われた通り次々に資料室から出ていく社員達。

きっと私と岡田さんがここにいたことを、後日誰かしら言いふらすつもりなのはわかっていた。

けれど何もやましいことはしてないし…堂々としていられる自信はある。






「…岡田。お前今日は帰っていい」


掴んでいた胸ぐらを離すと、部長はやや下をうつむきながら言った。

落ち着いてはいるがまだ怖いオーラを放っている。
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