部長の溺愛に困惑しています。

「…わかりました。さっきも言いましたけど、俺は彩蓮ちゃんに指一本触れてませんからね」

「…」


岡田さんの言葉を聞いても、信用出来ないと言ったような顔をして彼を見つめる部長。






「ま、しいて言うなら…彼女から触れられたのはありましたけど」


いたずらっ子のような顔をして岡田さんは資料室から出ていった。

さっき私が殴ったことを言っているんだけど…それを知らない部長はどう思ってるんだろう……

岡田さんとここにいた最初から最後までを、ちゃんと部長に話したいよ…




ガチャン…


岡田さんは乱れたネクタイを直しながら資料室から出ていくと、部長はドアの鍵をそっと静かにしめる。






「あ、あの…鍵をしめたらまた開かなくなる恐れが……」

「…俺は別に構わない」


部長の怒ったような言い方を怖ばりつつも、私にどんどん迫ってくる彼に少しドキドキしてしまう。

岡田さんと2人きりになった時とは違う…


全然違うよ…