部長の溺愛に困惑しています。
ドアノブを握る部長を引き止めると、部長は私の方に顔を向けて「ん?」と言う。

私は迷ったがずっと聞きたかったことを、今のこの勢いで思い切って聞くことにした。






「……部長は………どうして私にキスしたりするんですか?」


いつも一方的にキスされて終わり。

家でもそう。



部長みたいな人がどうして私なんかにそんなことするのか…知りたいの。






「…聞きたい?」


真っ直ぐ私を見つめる部長に私はコクリと深く頷いた。




聞けるんだ…

ずっと聞きたかった言葉を……





「…今それを言ったら……お前をここで口説くことになるけどいい?」

「え?」


部長は私の反応を見て笑う。





「初めてが資料室なんてさすがに嫌だろ?俺だってこんな所で服脱ぐのはごめんだな」



ガチャ…




そう言ってドアを開ける部長。





「修理するまでこのまま開けておけよ」



そして資料室から出て行った。

1人になったは私は力が抜けて、その場でへなへなとしゃがみこむ。
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