部長の溺愛に困惑しています。
「部長が私を振り向いて!?え、何………っ」


パニック状態になった私を、明咲が頭をチョップして止め飲みかけのチューハイを飲ませてくれる。





「あんた…まさか気づいてないとか言わないでしょうね?」

「え、えっと…それは……」


あんまり考えたことなかった。

部長はただのセクハラ上司と思ってたから…私のことを友人の明咲に相談までしてるなんて…






「中学生かっ!ちゃんと考えろバカ」


また明咲に頭をチョップされる。

言われたことが当てはまり過ぎて何も言い返せない。





「ま、あんたに気の利いた対応は期待しない方がいいって広瀬さんにも言っておいたけどね。彩蓮は昔から恋愛運なさ過ぎだからさ」

「うるさいな!」


そうなのだ。

学生時代からちゃんとした恋愛なんてしたことがない。


一つ上の先輩を一途に想い続けたことはあったけど…

結局実らなかったしいい思い出としかならない。
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