部長の溺愛に困惑しています。
「なぜ笑うんです!?」


肩を震わせて笑う部長に、私は恥ずかしくてついつい声を荒らげてしまう。





「面白すぎるだろ。何かやらかしてくれるかとは思ってたけどやっぱりか」


ケラケラ笑う部長に返す言葉が見つからない。

何がそんなに面白いのか謎だ…

私は恥ずかしさを紛らわすように自分で買った飲み物を一口飲む。






「…私のミスで……もしかして大変なことになってるんじゃないですか?」


それが胸の中でずっと引っかかっていたことで、あまり考えないようにしていた。

けれどこうして部長が私の目の前に現れたということは、私を心配してくれたという以前に私のミスが上に伝わり何らかのトラブルになっているということの報告なんじゃないかと恐れていた。





「さぁ…」

「さぁって…」


何それ…

意地悪を通り越して意味がわからないのだけど…






「俺はまだ何の報告も受けてないけど」

「…そうですか」
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