部長の溺愛に困惑しています。
さっきだってチクチクと言われたばかりだし…



「俺から見ればかなり気に入ってるけどな。あ、そう言えば森崎からお前に伝言があったな」

「…伝言?何ですか?」

「営業に来たらたっぷりシゴいてやるから覚悟しておけってさ」


それを聞いた私はガクッと肩を落とした。

そんな私を見た部長は鼻でフッと笑う。





「それ可愛がってるって言わないですよっ」


かなり厳しく指導されるんだろうな…今から怖いんだけど。





「可愛がってるよ。この前あいつと話した時にボソボソと言ってたんだ…「私が入院した時にお見舞いに来てくれた女社員は北山だけだったわ」って」


お見舞いと言われて、森崎さんがしばらく入院していた時のことを思い出す。





「森崎は相当嬉しかったんだよ。大丈夫、きっといい上司と部下になる。頑張れ」


部長が私の頭をポンポンと撫でてくれる。

今のでなんとなく森崎さんの性格がわかった気がした…まだ不安はたくさんあるけどきっと頑張れるよね。
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