部長の溺愛に困惑しています。
「そんな事ないです!すっごく美味しいです」


女性が好みそうな味付けで抜群に美味しいのだが、部長が隣にいるせいか緊張して全然味がしない。


こんな完璧な人がいたらゆっくり食べられないよ…



その日は人生で一番落ち着かない昼飯を味わった私…

部長は食後のコーヒーもご馳走してくれて、また胸が高鳴り彼に対するメーターは上がりっぱなしだった。




午後の仕事も頑張るぞとかなり意気込んでいたのだが、

定時に近づくとやはり疲れが溜まり、私は体を引きずりながら雑用係の部屋に戻った。





つ、疲れた…

足がパンパンだし手だって荒れ放題…

髪も乱れ気味だし最悪だ。


ふらふらとしながら着替えを済ますと、私は忍者のように素早く部屋を出て逃げるようにオフィスを後にした。

そしてエレベーターに向かおうとすると、ちょうどトイレから出てきた岡田さんと行き合う。





「お疲れ~今帰り?」
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