(仮)二人の世界
ギシギシと軋む床板に…襦袢が広がり香夏子の熱き身体が悶えだす…ヒンヤリとした部屋は次第にTAKUMAと香夏子の吐息と二人から放出される熱と甘美な香りと部屋の柱のヒノキの香りが入り混じってくるのを、香夏子の鼻孔が開きそのすべてを(うんっ、あぁ~はぁ)と喘ぎ飲み込むのだ。すると香夏子身体は撓り、密林の中の糜爛達が一斉にざわつきTAKUMAの肉幹を奥へ奥へと締め付けるように導く「おぉ~、いいよ~、香夏子ぉ、はぁはぁ、」と導かれながらも、TAKUMA一層激しく、自身の腰を動かし香夏子に囁く。二人の波長が次第にゆっくりながらも合わさると、TAKUMAは「今日の香夏子には、焼いてしまったよ」と言って、香夏子の首筋をカプリと甘噛みをした(はあぁ~んっ)と香夏子は大きな高い声で喘いだ。(グチュリ、ズシン)と密林の奥まで肉幹が刺さる。TAKUMAは「おまえねぇ~、師匠に聞こえたよ~、今の声~」と、腰を引くともう一度(グチュリ、ズシン)と密林の奥へ刺した(ふわぁ~はぁはぁ、も、も、いい、いく、いちゃ~うっ)と香夏子の脹脛が痙攣しだすと、一層密林たちが締め付ける。TAKUMAは「お、おまえぇ、最高ぉ~、いいよ~、いい、く、んぅ」と密林に愛液は放射されて…二人は一緒に天に昇華したのだ。
二人の下に住む師匠は、微かに天井が軋んでいる事には気がついていた。他の友は麻雀に夢中だったので、わからない。だが、以前の二人住んでいた頃から住んでいる師匠には、少しばかり身体疼くのであった。TAKUMAの事は尊敬もしているし、大事な友である事は十分にわかっていた。では香夏子に対しては!?香夏子に対してはかわいい子だし、TAKUMAとお似合いだと思っていた…しかし、香夏子には嫉妬心がぬぐえなかったのだ。(もし、俺だったら、あいつは俺を愛したのか、香夏子みたく…否…それはない!!…俺の想いなんてTAKUMAには知られていない)ガチャガチャと麻雀卓の上には杯がいっぱい並び「師匠~、手加減してくださいよ~」と甘えた声を出す男性は、京大の二年の橋本だ。橋本は京大生になって、ここに住みだした。隣に住んでいるが、ほぼこの部屋にいることが多い。(こいつは、俺じゃなくても、モテるのに男子からも女子からも、所謂、両刀なのだ…その一人にすぎない俺によく甘える、はぁ~、可愛いし、好きではあるが…いま、この上にTAKUMAがいると想うだけで、張り裂けそうな気持ちがこみ上げる)師匠は、胡坐組みながらも、脚の指を震わせながらも、橋本の言葉を無視して、どんどんと杯を捨てては、積み上げてゆく。(TAKUMA…いま、香夏子を抱いているんだなぁ…俺も…)と心あらずに、ただ、麻雀の杯を見つめるだけだった。心あらずの師匠の事を橋本は気にかけていたが・・・・自分を無視された事への怒りのほうが増していた。そんな刹那、天井がギシリと音がしたので、皆、天井を見ると束の間(はあぁ~んっ)と高い女性の声が漏れ聞こえた。麻雀していた手が止まり、天井を凝視し、耳を澄ます友達を師匠は、哀し気に見て、俯いた(TAKUMA~、香夏子さん!、香夏子さん!、貴方いいいよ、あんな事があっても、羨ましいよ)と閉じていた瞼に涙があふれた。橋本は「師匠…」と優しく囁き手を握った。一人の男性が、大きなため息をついて「はあ~。終わったみたいだな~」皆がその男に視線を注ぐ、男性は「なんとなくはねぇ、気になっていたんだよ~、あの作家の彼女だろう!?どんな奴かなって、華奢でおとなしい子だなぁ~と思ったが、結構いいもん持ってるとかかなぁって、はぁ~気がそれた、やめて帰るわ」と立ち上がり、「俺の負けで~」と部屋を出て行った。残りの友も身体をもじもじさせながら、「俺らも・・・帰るわ」と「橋本、悪い~、後片付け、頼むわぁ」とそそくさと部屋を出て行った。橋本と師匠二人になった。静まり返った部屋に、またもや、天井から、床板が軋む音がしたが、だんだんその音も遠ざかっていった。「師匠、大丈夫かい!?…また、教授のフォローに追われていたんだろう」と言いながら、卓上の麻雀杯を片付けていた。そんな橋本の姿をじっと見ていた師匠は、「もう、今日は帰りなさい」といって、橋本の腕を掴み、扉の処へ連れ出そうとしたが、橋本は振り切り、奥の寝室へ襖を閉めて籠もったのだ。「橋本、お願いだ!今日は…帰ってくれ」と懇願する師匠に橋本は怒りをぶつける「なんで、僕が帰るの?!今日はここに泊まる、僕の勝手だ」と言ったのだ。師匠は、黙り込んでしまった。静かに部屋を片付けて窓辺側に横たわり、「わかったよ、俺は疲れたから寝るよ、おやすみ」と言って電気をすべて消した。
絶対に僕の処へ来ると思っていた橋本は拍子抜けした。襖をあけて横たわる師匠の傍に近づき頬に口づけするが、もうすでに寝入ってしまっていた師匠(きょうは、どうしたんだろう?!あの作家と話していたが…師匠の友達かなぁ!?)橋本は師匠の隣に横たわり、寝息を聞いていた。
師匠の想いなど知る由もないTAKUMAは、香夏子を抱きしめて、香夏子から香る甘く甘美な香りを嗅いでは、香夏子の頬に口づけをした。香夏子はか細く(いやぁん)と言い身体をクネらせ背を向けるが耳が赤みをだし、香夏子の鼓動を全身で感じるTAKUMAは一層強く香夏子抱きしめた。「さぁ、一緒にシャワー浴びるよ」と言うとTAKUMAは立ち上がり、香夏子の腕をすくい立ち上がらせる…香夏子の身体がふらりとよろめく(いやだ~、脚がぁ~)ガクガクしだしたのだ。そんな香夏子を見てTAKUMAは香夏子を姫抱っこして、浴室に向かうのだった。二人は、唯見つめあい、微笑みあい、互いにボディーソープを身体の隅々まで丁寧に優しく撫でてるようにつけると、唇を合わすとTAKUMAは香夏子の口の中に舌をそっと入れた(うぐっ)香夏子の身体が又一気に熱を帯びたのだ。香夏子もTAKUMAの口の中にそっと舌をいれた…それが合図かのように、互いにぴったりと抱きしめ合うと激しく舌を絡ませて濃厚な口づけをする。TAKUMAは、片手で、シャワーの蛇口をひねるとひんやりした水のあとから、温かな湯が二人の身体についてソープを流す…シャワーの湯煙で、浴室が曇りだす中、TAKUMAは、香夏子を等身大程ある鏡に押し付ける(ひゃぁ~ん)と香夏子は喘ぐが、またも唇を寄せては、口づけを迫るが、TAKUMAは、そんな香夏子の右脚を持ち上げると、自身の肉幹を一気に密林に差し込むのだ(ふああぁ~ん、いや、だめぇ~)と香夏子は喘ぐが、香夏子の密林は泉の蜜が流れだしていた「な、何、はあはぁ、言ってんの~、こんなに)とTAKUMAは、香夏子の右脚を自身の肩に乗せて、香夏子の腰をがっちり掴むと激しく肉幹を動かすのだ。そのたびに香夏子は喘ぐたび左脚がぷるぷると震える「TA,TAKUMAさぁ~ん、い、いいよぉ~、うんん」とTAKUMAの顔をうっとりとした瞳で見つめて囁く香夏子。そんな香夏子の紅顔な笑みを見ると膨張した肉幹が迫りくる糜爛達な中の奥へ(グチュリズズッ)とTAKUMAが差し込むと、香夏子はTAKUMAに背に爪を立てて(ああぁ~、いいわ~、そ、そこぉ~はぁはぁん)と喘ぐ香夏子の顔にはシャワーの湯がかかり、濡れている香夏子の唇にTAKUMAは、舌を差し入れて先ほどよりも濃厚な接吻をし、肉幹を奥へ奥へと押し込むとふたりの愛液が一気に混ざり合ったのだ。香夏子が項垂れてTAKUMAの肩に顔を寄せると、そっとTAKUMAは、香夏子の右脚を下して、「香夏子~、素敵だよ、本当に」と囁くと優しく香夏子の頭を撫でて、キュッと抱きしめた。香夏子の身体は、震えがありだらりとしていたが、身体の中の細胞たちが激しくドクドクを音を奏でる中TAKUMAの言葉で、全身が一瞬にして、温かなものになり、激しく脈打っていた身体の中の血液がゆっくりとゆっくりと流れ始めた。「TAKUMAさんも、素敵よ」と呟いた。二人は微笑み、香夏子がシャワーを止めて、TAKUMAは、扉に掛けているバスタオルを持ち、香夏子を包みきれいに拭き、自身の身体を拭くと、香夏子を寄せて姫抱っこをして、浴室を出て脱衣所を通り、寝室へ歩む。
寝室の扉を開き、中央にあるふかふかベッドに香夏子をゆっくりと寝かせるTAKUMA。香夏子は「冷たいわ~」と甘えた声でTAKUMA言うと、クスっとTAKUMAは、笑い扉を閉めて、ベッドサイドにあるガラス瓶には水が入っていたので、グラスに注ぎ飲むTAKUMAは、「暖めてあげるよ~、それか、熱いのがいいかい」といいながら、するりと、香夏子の横にぴったりと寄り添うと人差し指で、香夏子の鼻に沿ってツツツっ…とやんわりと触れ、唇に触れ口の中に指を差し入れ、こねまわし唾液が付いた指をそっとだして、首筋へと沿わしてゆく「TAKUMAさぁ~ん、も、もう、だめよぅ~、ふうんんっ、熱くなりそう~はぁあん」と香夏子は呟き、もう身体がゾクゾクと震えた。TAKUMAは、意地悪っぽい笑みをみせて「香夏子を、じっくり見つめたい、香夏子の蕾を舐めたいんだよ」と香夏子の耳元で囁くと香夏子の身体がゆっくり反りだした「いやぁ~ん、恥ずかしいわぁはぁん」と言うが、妖艶な笑みを見せる香夏子をTAKUMAの逸物がピクっと一瞬に反り立った。
下に住む師匠の部屋で、橋本は師匠の寝息を聞き、そっと腰に腕を添えると、師匠が橋本を抱き寄せて「TAKUMA~、愛してる」と呟き橋本をぎゅっと抱きしめた。(師匠?!僕じゃない人を…僕には言ってくれてない言葉だよ、それ)と橋本は一筋の涙を流すも、師匠に抱きついた。(僕を、僕だけを、見て!)と涙し、深い眠りに入っていった。
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