(仮)二人の世界
永観堂に着いた頃には、二人の身体は熱を帯びていた。車夫も一生懸命に人力車を走らせてくれていた分肩からはうっすらと汗が立ち込めていた。車夫に支えられて、踏み台を降りた香夏子は少しばかり俯き「ありがとう」と呟いた。「こちらこそ、おおきに」と車夫が微笑んで言った。香夏子は足早に、道端の隅に行きひっそりと佇んでTAKUMAが下りるの待つ。TAKUMAは車夫に小声で何かを話していた、(あぁ。まだ足の震えが止まらないわぁ~、私、変な人に見えないかしら~、耳や顔が熱くてたまらない…はぁはぁ、腰も砕けてしまいそう、はぁ~)香夏子は辺りの景色をぼんやりと見つめては、心に呟きずっと高鳴っていた鼓動を、ゆっくりと呼吸を整えていた。
永観堂にはTAKUMAは一歩前に歩み香夏子の手を握って自身のポケットに入れて「さぁ、行こうか」と香夏子に微笑んだ。受付を済ませて院内に入る…お堂には香夏子が好きな「見返り阿弥陀如来」が安置されている。お堂内は絢爛さには少しばかり欠けるが、中心に安置されている仏像からや拝礼できる位置からはしんとした静けさと薄暗い中にも別世界が広がる。正面の拝礼場所からはじっくりと仏像は拝めない…そんな説明を二人の数歩前にいるツアーの団体客を案内するコーディネーターから聞こえてくるので、二人は何気に耳にしながら、お堂内の装飾品や伽藍をぼんやりと見ているが、(また、始まった)とTAKUMAは少し前に進む香夏子を見つめて微笑む。皆が進むように香夏子も進んでいるが、上ばかりをうっとりと見つめてるので、曲がり角にさしかかった時に、躓き香夏子の姿がTAKUMAから、一瞬消えかかる刹那、香夏子背後から、香夏子の腰に左手を出して救い上げて引き寄せるTAKUMAは、(ふぅ~)「香夏子、大丈夫かい」と香夏子の耳元で囁いた。香夏子の視線がTAKUMAをとらえて(はぁ!)「あ、ごめんなさい、私」とちょっとんとした顔し、心配そうなTAKUMA顔みてると急にお堂の香りが鼻につき、思い出した顔に変わり「ありがとう、大丈夫」と言うが、人力車での事がよぎり頬を染めて俯いた。TAKUMAは、香夏子の身体を起こして、自身は屈んで香夏子の膝を擦り「けがしてないかい」と呟いた。
香夏子の身体は少しばかり跳ねた(ひやぁん)香夏子はフレアスカートを抑えて「してないよ、けが」と、か細くいうしかない。TAKUMAは、クスリと笑い立ち上がると香夏子の耳元で、「こんな神聖な場所で、誘うなよ」と呟くと耳に口づけをした。香夏子はまた跳ねるとふくれっ面をTAKUMAにみせて前に進む…TAKUMAは肩を揺らしながら、口を右手で押さえて笑いをこらえて歩を進めた。「こちらをご覧ください」という声が聞こえて、二人は団体客の中に紛れ込み、コーディネーターの示す場所を見上げると、二人の周りからは「ほぁ~」と暖かな歓声が漏れ出す…香夏子はTAKUMAの袖をクイクイとひっぱり「素敵でしょう~」と瞳を細めて呟いた。TAKUMAはため息をつくが香夏子が見つめる先をみた。「これが、見返り阿弥陀如来かぁ」と周りの小声に混ざるTAKUMA声に香夏子は気が付かない。(美しく佇み振り返る様が色気を感じずにはいられないなぁ、ささやかんとする口元や丸身のある姿に優しく諭す目元・金箔のせいか!つやのある頬に細い手先なんて…)と思うと傍にいる香夏子の手や身体のライン・首筋を見つめては胸の鼓動を高鳴らせる(ふっ、不謹慎だなぁ~)「素敵だね、香夏子」と小声で香夏子に伝えると香夏子は「でしょう~!あんな風に見つめられたら、ついてゆくわ」とあたかも自身が永観の如く答えた。TAKUMAはそんな香夏子の口元や瞳見つめて微笑み「そうかい、じゃあ俺もそうかもしれないな~」と言い、すぐそばにある香夏子の手を優しく握ると香夏子はTAKUMAを見つめる(TAKUMAさんには、どんな風に、如来さまや私が映ってるのかなぁ~)とぼんやりと思いTAKUMAの手をぎゅっと握った。二人はツアーの団体から離れて先に進みお堂をめぐり見回り、永観堂の散策を後にした。もう夕暮れに差し掛かるあたりを見渡し(これから、どうするのかなぁ)と思い歩を進めると先程の人力車を見つけた。一瞬立ち止まる香夏子をよそにTAKUMAは、人力車にスタスタと歩み、車夫と話し席に着いた。香夏子も慌てて歩み寄ると、車夫が「阿弥陀さんいかがでしたか~」と尋ねるので、香夏子は「あ、はい、とても素敵でした」と答えながら、車夫が差し出す手に自身の手をのせると
車夫は優しくも少しばかり力を入れて支える。香夏子が席に着くと、あの赤いショールを二人の膝に掛ける「では、」と踏み台をしまうと、「ふっん」と踏ん張り人力車を動かすとぐらっと揺れる拍子にTAKUMAの手がショールの中にある香夏子の腿に忍ばせられていた。香夏子はTAKUMAを見つめながらも、両腿に力を籠めるも大きな手の方がより力が籠もり、スカートがするりと上がると小さな布にしなやかな指が股に挟まれ香夏子の頬が一層赤く染まるので、俯き加減に「これから、どちらに」とごく普通の声を発した。「内緒!」とTAKUMAは、またもや、反対の景色をぼんやりみつめながらも、大きな手は香夏子小さな布を覆い、しなやかな指はほんのり汗ばむ香夏子両腿の間を車輪が弾くたびに蠢くのだ。香夏子は次第に布の奥にある蜜林が湿りだしてきたのがわかると、喘ぎ声が出るのではと自身の口元を抑える(はぁはぁ、TAKUMAさん、いやだぁ、なんで、なんで、はぁはぁ)と思いTAKUMAの顔見上げると先ほどとは違い、こちら見つめてる(あっあの瞳はあの、あの、はぁはあ)香夏子は俯くと左手のバックをぎゅっと握りしめて右手は口元を必死に抑え込むが、密林がある股が少しばかり開きかけてしまったのだ、TAKUMAはその瞬間を観のかさずに、小さな布のしりのけて二本の指をスルッと密林の奥に忍ばせた。その瞬間、人力車の車輪が、ガタンと音がし、香夏子「あぁはっん」と声をあげてしまった。恥ずかしくなる香夏子に対してTAKUMAは紅顔な笑みを出した。「大丈夫ですか」と車夫の声がした、TAKUMAは「はい、大丈夫ですから、ゆっくりでいいですよ」と答えて、香夏子の顔に近づき「夜はこれからだからね~」と囁いた。
そんなTAKUMAの顔を観れる事もない香夏子は、悶えそうな身体を必死にこらえるだけで、ブラウスにしっとりと汗とショールの中に籠もる(クチュリクチュリ)疼く甘い音に酔いそうだった。TAKUMAは、片方の腕を伸ばして、人力車の傘を広げた・・・。「香夏子、もう、周りには見えないよ」と伝えると、指は人力車の車輪の如く回し捏ねるたびに(クチュリクチュリ)と音が聞こえてくるが、京都の街の音や車の音の方がはるかに大きいが香夏子とTAKUMAの間だけは、甘く香る匂いとしっとりした音しか聞こえていなかった。秋風だけが二人の上半身に囁くのだ。
永観堂にはTAKUMAは一歩前に歩み香夏子の手を握って自身のポケットに入れて「さぁ、行こうか」と香夏子に微笑んだ。受付を済ませて院内に入る…お堂には香夏子が好きな「見返り阿弥陀如来」が安置されている。お堂内は絢爛さには少しばかり欠けるが、中心に安置されている仏像からや拝礼できる位置からはしんとした静けさと薄暗い中にも別世界が広がる。正面の拝礼場所からはじっくりと仏像は拝めない…そんな説明を二人の数歩前にいるツアーの団体客を案内するコーディネーターから聞こえてくるので、二人は何気に耳にしながら、お堂内の装飾品や伽藍をぼんやりと見ているが、(また、始まった)とTAKUMAは少し前に進む香夏子を見つめて微笑む。皆が進むように香夏子も進んでいるが、上ばかりをうっとりと見つめてるので、曲がり角にさしかかった時に、躓き香夏子の姿がTAKUMAから、一瞬消えかかる刹那、香夏子背後から、香夏子の腰に左手を出して救い上げて引き寄せるTAKUMAは、(ふぅ~)「香夏子、大丈夫かい」と香夏子の耳元で囁いた。香夏子の視線がTAKUMAをとらえて(はぁ!)「あ、ごめんなさい、私」とちょっとんとした顔し、心配そうなTAKUMA顔みてると急にお堂の香りが鼻につき、思い出した顔に変わり「ありがとう、大丈夫」と言うが、人力車での事がよぎり頬を染めて俯いた。TAKUMAは、香夏子の身体を起こして、自身は屈んで香夏子の膝を擦り「けがしてないかい」と呟いた。
香夏子の身体は少しばかり跳ねた(ひやぁん)香夏子はフレアスカートを抑えて「してないよ、けが」と、か細くいうしかない。TAKUMAは、クスリと笑い立ち上がると香夏子の耳元で、「こんな神聖な場所で、誘うなよ」と呟くと耳に口づけをした。香夏子はまた跳ねるとふくれっ面をTAKUMAにみせて前に進む…TAKUMAは肩を揺らしながら、口を右手で押さえて笑いをこらえて歩を進めた。「こちらをご覧ください」という声が聞こえて、二人は団体客の中に紛れ込み、コーディネーターの示す場所を見上げると、二人の周りからは「ほぁ~」と暖かな歓声が漏れ出す…香夏子はTAKUMAの袖をクイクイとひっぱり「素敵でしょう~」と瞳を細めて呟いた。TAKUMAはため息をつくが香夏子が見つめる先をみた。「これが、見返り阿弥陀如来かぁ」と周りの小声に混ざるTAKUMA声に香夏子は気が付かない。(美しく佇み振り返る様が色気を感じずにはいられないなぁ、ささやかんとする口元や丸身のある姿に優しく諭す目元・金箔のせいか!つやのある頬に細い手先なんて…)と思うと傍にいる香夏子の手や身体のライン・首筋を見つめては胸の鼓動を高鳴らせる(ふっ、不謹慎だなぁ~)「素敵だね、香夏子」と小声で香夏子に伝えると香夏子は「でしょう~!あんな風に見つめられたら、ついてゆくわ」とあたかも自身が永観の如く答えた。TAKUMAはそんな香夏子の口元や瞳見つめて微笑み「そうかい、じゃあ俺もそうかもしれないな~」と言い、すぐそばにある香夏子の手を優しく握ると香夏子はTAKUMAを見つめる(TAKUMAさんには、どんな風に、如来さまや私が映ってるのかなぁ~)とぼんやりと思いTAKUMAの手をぎゅっと握った。二人はツアーの団体から離れて先に進みお堂をめぐり見回り、永観堂の散策を後にした。もう夕暮れに差し掛かるあたりを見渡し(これから、どうするのかなぁ)と思い歩を進めると先程の人力車を見つけた。一瞬立ち止まる香夏子をよそにTAKUMAは、人力車にスタスタと歩み、車夫と話し席に着いた。香夏子も慌てて歩み寄ると、車夫が「阿弥陀さんいかがでしたか~」と尋ねるので、香夏子は「あ、はい、とても素敵でした」と答えながら、車夫が差し出す手に自身の手をのせると
車夫は優しくも少しばかり力を入れて支える。香夏子が席に着くと、あの赤いショールを二人の膝に掛ける「では、」と踏み台をしまうと、「ふっん」と踏ん張り人力車を動かすとぐらっと揺れる拍子にTAKUMAの手がショールの中にある香夏子の腿に忍ばせられていた。香夏子はTAKUMAを見つめながらも、両腿に力を籠めるも大きな手の方がより力が籠もり、スカートがするりと上がると小さな布にしなやかな指が股に挟まれ香夏子の頬が一層赤く染まるので、俯き加減に「これから、どちらに」とごく普通の声を発した。「内緒!」とTAKUMAは、またもや、反対の景色をぼんやりみつめながらも、大きな手は香夏子小さな布を覆い、しなやかな指はほんのり汗ばむ香夏子両腿の間を車輪が弾くたびに蠢くのだ。香夏子は次第に布の奥にある蜜林が湿りだしてきたのがわかると、喘ぎ声が出るのではと自身の口元を抑える(はぁはぁ、TAKUMAさん、いやだぁ、なんで、なんで、はぁはぁ)と思いTAKUMAの顔見上げると先ほどとは違い、こちら見つめてる(あっあの瞳はあの、あの、はぁはあ)香夏子は俯くと左手のバックをぎゅっと握りしめて右手は口元を必死に抑え込むが、密林がある股が少しばかり開きかけてしまったのだ、TAKUMAはその瞬間を観のかさずに、小さな布のしりのけて二本の指をスルッと密林の奥に忍ばせた。その瞬間、人力車の車輪が、ガタンと音がし、香夏子「あぁはっん」と声をあげてしまった。恥ずかしくなる香夏子に対してTAKUMAは紅顔な笑みを出した。「大丈夫ですか」と車夫の声がした、TAKUMAは「はい、大丈夫ですから、ゆっくりでいいですよ」と答えて、香夏子の顔に近づき「夜はこれからだからね~」と囁いた。
そんなTAKUMAの顔を観れる事もない香夏子は、悶えそうな身体を必死にこらえるだけで、ブラウスにしっとりと汗とショールの中に籠もる(クチュリクチュリ)疼く甘い音に酔いそうだった。TAKUMAは、片方の腕を伸ばして、人力車の傘を広げた・・・。「香夏子、もう、周りには見えないよ」と伝えると、指は人力車の車輪の如く回し捏ねるたびに(クチュリクチュリ)と音が聞こえてくるが、京都の街の音や車の音の方がはるかに大きいが香夏子とTAKUMAの間だけは、甘く香る匂いとしっとりした音しか聞こえていなかった。秋風だけが二人の上半身に囁くのだ。