⑦オオカミさんと。溺れる愛の行く先に【番外編も完結】
すっかり馴染んだ彼女の料理も
暫くは食い納めだな……
センチメンタルな気分で、朝食を兼ねた昼食をとった後。
「じゃあ、住むとこ決まったら連絡するから。荷づくりはまた後日…君が出掛けてる間にでもするよ」
どうにも出来ない自分の身体に、責任を感じているのかもしれない。
玄関先で力なく頷いた彼女は、しかし2・5メートルの距離を縮めようとはしなかった。
後髪を引かれつつ、玄関のドアノブを引いた。
「あ、あのっ…」
戸惑うようにトーコが背中に声をかけた。
「何?」
引き留めて欲しい。
切実な期待を胸に、俺は彼女を振り返る。
しかし、彼女は小さな声で別れの挨拶を告げた。
「元気で……」
「ああ…元気で」
寂しげに笑んだ顔。
まるでいつかの夢の逆パターンだ…
ふっと思いだし、自嘲した。
ドアが閉じて
彼女の姿が視界から消えた___
暫くは食い納めだな……
センチメンタルな気分で、朝食を兼ねた昼食をとった後。
「じゃあ、住むとこ決まったら連絡するから。荷づくりはまた後日…君が出掛けてる間にでもするよ」
どうにも出来ない自分の身体に、責任を感じているのかもしれない。
玄関先で力なく頷いた彼女は、しかし2・5メートルの距離を縮めようとはしなかった。
後髪を引かれつつ、玄関のドアノブを引いた。
「あ、あのっ…」
戸惑うようにトーコが背中に声をかけた。
「何?」
引き留めて欲しい。
切実な期待を胸に、俺は彼女を振り返る。
しかし、彼女は小さな声で別れの挨拶を告げた。
「元気で……」
「ああ…元気で」
寂しげに笑んだ顔。
まるでいつかの夢の逆パターンだ…
ふっと思いだし、自嘲した。
ドアが閉じて
彼女の姿が視界から消えた___