⑦オオカミさんと。溺れる愛の行く先に【番外編も完結】
「さらに後日」
-さらに後日-
「あれ~、専務。今日はイヤにご機嫌じゃないですか~。
どうしたんです?近頃あからさまに落ち込んでらっしゃったのに…」
今日のスケジュール表を渡しながら、秘書の堂林が微笑みかけた。
「そうか?」
イカン、顔に出てしまっていたか。
まあ仕方がない。
だって……
これが笑わずにいられようか。
危機は完全に去った。
来年には新しい家族、フユキの予言(もしくは俺の願望)によれば、女の子がやってくる。
トーコの具合もすっかり治まったから、今朝はフユキの目を盗み、がっつり濃厚ラブシーンをかましてきた。
シアワセだ……
「あ、そうだ専務!
今日の夕方3時、フジシロ家具の吉永社長のアポ入ってますんで。
ちょっとぉ、聞いてます?」
「……え?
あ、ああ分かった、フジシロだな」
つい浸ってしまっていたようだ。
と、堂林は急に顔をニヤつかせ、耳に顔を寄せてきた。
「…噂じゃやり手の美人社長。40半ばの独身で、相当……好きらしいですよ。
何でも今回、アナタ名指しでのご用名とか。
てなわけで大神専務。
得意のマクラ営業、宜しくお願いしますよ~~」
「ふ…」
不吉なことを言うなあっ!!!
一難去ってまた一難。
自業自得は多々あれど、
外で闘うお父さん。
細(ささ)やかだけれど大切な
家族のシアワセを守るのは
どうもナカナカ
難しい。
-おわり-
「あれ~、専務。今日はイヤにご機嫌じゃないですか~。
どうしたんです?近頃あからさまに落ち込んでらっしゃったのに…」
今日のスケジュール表を渡しながら、秘書の堂林が微笑みかけた。
「そうか?」
イカン、顔に出てしまっていたか。
まあ仕方がない。
だって……
これが笑わずにいられようか。
危機は完全に去った。
来年には新しい家族、フユキの予言(もしくは俺の願望)によれば、女の子がやってくる。
トーコの具合もすっかり治まったから、今朝はフユキの目を盗み、がっつり濃厚ラブシーンをかましてきた。
シアワセだ……
「あ、そうだ専務!
今日の夕方3時、フジシロ家具の吉永社長のアポ入ってますんで。
ちょっとぉ、聞いてます?」
「……え?
あ、ああ分かった、フジシロだな」
つい浸ってしまっていたようだ。
と、堂林は急に顔をニヤつかせ、耳に顔を寄せてきた。
「…噂じゃやり手の美人社長。40半ばの独身で、相当……好きらしいですよ。
何でも今回、アナタ名指しでのご用名とか。
てなわけで大神専務。
得意のマクラ営業、宜しくお願いしますよ~~」
「ふ…」
不吉なことを言うなあっ!!!
一難去ってまた一難。
自業自得は多々あれど、
外で闘うお父さん。
細(ささ)やかだけれど大切な
家族のシアワセを守るのは
どうもナカナカ
難しい。
-おわり-