⑦オオカミさんと。溺れる愛の行く先に【番外編も完結】
彼女の話によると、
『体重増えすぎ、運動不足です』
年輩の看護師さんに、怖い顔で一喝されたそうだ。

『7ヶ月は安定期なんだからね!動きなさい。…でないとね…コワ~~イことになるわよ~』
 

「バイトも週1に減らして、ついついゴロゴロしちゃってましたから…」

「いいじゃないか。
ユックリして、食って寝てた方がいいんじゃないのか?」

「ノンノン。
飽食時代のニンプさんはね、キッチリ体重管理させられるのですよ」
 
人差し指を眼前で振りながら、シタリ顔で燈子は言った。

「…んなこと言って、どうせ菓子ばっか食ってたんだろうが」
「………」

都合の悪い話を見事にスルーし、燈子は目を輝かせた。

「だから燈子はね、明日からウォーキングを始めようと思うんです!」
 
「しかし……それだけのハラだぞ?
バランスを崩してコケたりしたらアブナいだろう?
普通の状態だって、何もない所でつまづくオマエがよ」

 
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