⑦オオカミさんと。溺れる愛の行く先に【番外編も完結】
ならば!
「あ、あ、あ……」
梯子の上段に上った私、わざと足踏みしてバランスを崩した。
「⁉…大丈夫か…君」
気付いた大神常務がサッと席を立つ。
「あああ…」
なおも梯子で足踏みしながら、
彼が足下に辿り着く頃を見計らい、
飛び付くように倒れ込んだ。
「ああんっ…」
「うわっ…」
私をシッカリと抱き止めた彼は、床に後ろ向きに倒れ、私が乗り上げた形になった。
彼がゴクリと喉を鳴らす。
“オイシソウ”って顔してる。
さあ、しっかり吟味なさい。
一目で3サイズを言い当てるその眼力でこのボディを。
「す、すいませぇぇん、常務」
恥ずかしげに俯いて、ウルウルと瞳に涙を浮かべると、
「い、イヤいいんだ…あ~、怪我はないか」
彼は戸惑いを隠せない。
次の瞬間、2人の視線が絡み合った。
「君…」
「大神さ……」
とその時、近くの小学校の正午のチャイムが聞こえてきた。
ハッと彼が真顔に戻る。
「いかん。君ちょっとどいて」
サッと私を横にやり、ゴソゴソ下から抜け出していく。
「あ、あ、あ……」
梯子の上段に上った私、わざと足踏みしてバランスを崩した。
「⁉…大丈夫か…君」
気付いた大神常務がサッと席を立つ。
「あああ…」
なおも梯子で足踏みしながら、
彼が足下に辿り着く頃を見計らい、
飛び付くように倒れ込んだ。
「ああんっ…」
「うわっ…」
私をシッカリと抱き止めた彼は、床に後ろ向きに倒れ、私が乗り上げた形になった。
彼がゴクリと喉を鳴らす。
“オイシソウ”って顔してる。
さあ、しっかり吟味なさい。
一目で3サイズを言い当てるその眼力でこのボディを。
「す、すいませぇぇん、常務」
恥ずかしげに俯いて、ウルウルと瞳に涙を浮かべると、
「い、イヤいいんだ…あ~、怪我はないか」
彼は戸惑いを隠せない。
次の瞬間、2人の視線が絡み合った。
「君…」
「大神さ……」
とその時、近くの小学校の正午のチャイムが聞こえてきた。
ハッと彼が真顔に戻る。
「いかん。君ちょっとどいて」
サッと私を横にやり、ゴソゴソ下から抜け出していく。