⑦オオカミさんと。溺れる愛の行く先に【番外編も完結】
確かそうだ。
それを隣にいた女が囃したもんだから、使命感に燃えた俺は、ソイツをイッキに空けてしまったんだっけ……
あれ?
以降の記憶が
ナイ。
俺が黙り込んだのを見てとると、堂林がシタリ顔で話始めた。
「そうそう、僕はそれを『大丈夫かな~?』と思いながら、向かい側の席で見てたんです。
その後、真っ青になった貴方がその女のコに支えられて、会場を出ていきました。
それから……1~2時間後くらいして、えらくスッキリした顔で2人して席に戻ってきたんです」
そうか。確かにあの女……
ボヤけた記憶の輪郭を、今さっきの女に重ね合わせる。
「間違いありません。その女(ヒト)こそ、『カノンさん』もとい。松子さんです」
キッパリと言いきった堂林は、誇らしげにフフンと鼻を鳴らした。
「なるほど。問題はその2人で消えていた間に何があったかだが…」
フムフムと聞いていた仙崎秘書室長が、チラリと俺を窺った。
それを隣にいた女が囃したもんだから、使命感に燃えた俺は、ソイツをイッキに空けてしまったんだっけ……
あれ?
以降の記憶が
ナイ。
俺が黙り込んだのを見てとると、堂林がシタリ顔で話始めた。
「そうそう、僕はそれを『大丈夫かな~?』と思いながら、向かい側の席で見てたんです。
その後、真っ青になった貴方がその女のコに支えられて、会場を出ていきました。
それから……1~2時間後くらいして、えらくスッキリした顔で2人して席に戻ってきたんです」
そうか。確かにあの女……
ボヤけた記憶の輪郭を、今さっきの女に重ね合わせる。
「間違いありません。その女(ヒト)こそ、『カノンさん』もとい。松子さんです」
キッパリと言いきった堂林は、誇らしげにフフンと鼻を鳴らした。
「なるほど。問題はその2人で消えていた間に何があったかだが…」
フムフムと聞いていた仙崎秘書室長が、チラリと俺を窺った。