神崎家の夢子様
赤い車は校門から離れて道に出てどこかへ行った。


夢子はというと…

サラサラの長いをなびかせ、右上に高く結んだ赤いリボンの結び具合を確認しながら校舎へ向かっている。

隣には童顔ではあるが体が弱冠顔より大人びているような少女がいた。

かたに付くくらいの短い髪を揺らしながら困った顔で夢子に何かを話している。


だが夢子は軽く笑い飛し、宥めるように少女の背中をおしていた。

そのまま校舎へ二人は入っていった。

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