隣にいたくて
「好きな奴はいるよ、おさななじ…」
「祐也ああああー!」
そこまで行った時だった
こっちとは反対側の校舎から
長い茶色のかかった髪を揺らして
走ってくる女子の姿が見えた
その子はここまでくると隣の祐くんの
胸をたたきながら
「祐也が待っといてっていった癖に
部活やってるのかとおもったら、なぁに
また女の子に囲まれてデレデレしてるのよ!」
と、すごい剣幕で祐くんに問い詰める
「ごめん、華に遅くなるって言っててって
いったんだけどな、きーてねえ?」