隣にいたくて
突然の王子
突然のことで動くことができない

灰皿をもった母はどんどんこっちに
近づいてくる

「美祐ねぇ!危ない!にげてはやく!」

「お姉ちゃん!」

後ろから妹たちの焦った声が聞こえる

逃げなきゃはやく、

頭では分かっているのに怖くて
体が動かない

怖い、殺される、逃げなきゃ、怖い

気づけば母はいつの間にか
私の目の前まで来ていて…

「美祐ねぇーーー!っ」

「まっ…」

「死ねぇぇぇえ」
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