隣にいたくて

大丈夫、大丈夫

"私は私を忘れちゃダメだ"

教室の前まで来ると
一度深呼吸をしてから
勢い良くドアを開ける

「あ!きた…」

ざわざわざわ

相変わらず私の噂で持ちっきりの
クラスメイトを気にせず
自分の席へつく

あ、祐也きてるもうじゃん

クラスを見回すと
教室の後ろのほうで皆に囲まれて
楽しそうに話す祐也の姿があった

なんか…私とは大違いだな
なんて自然に祐也をみていると
こっちをみてニヤニヤしている
女子たちと目が遭う
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