隣にいたくて
とでもいうように。
そこにはもう昔の母の面影はなかった。

そんなこんなで一週間の月日がたち
あたしたち家族はバラバラの家に引っ越すことになった

亜美と来見は

「おねーちゃん、おねがいいかないで!」

とあたしの服を引っ張って泣きじゃくったがもうどうにもならなかった。

私はせめてふたりの前では
泣かないように唇をかみしめて

笑顔で

「絶対おねーちゃんあいにいくからね!」

といって二人をおくりだした。

ごめんね、ごめんね…

心の中で二人にそうあやまりながらも…
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