それを愛と呼ぶのなら
私の後頭部を、真尋の大きくて骨張った手が引き寄せる。

それにつられるように、私も真尋の首に手を回した。


くらくら、酔ってしまいそうなキス。

その合間にうっすらと目を開けると、真尋の瞳がギラリと輝いている。

欲望のままに混ざり合う熱が、私達をどんどん加速させて。そのまま、もつれるようにベッドに倒れ込んだ。


部屋の電気が点いたままだとか下着どんなだっけとか、いつもは気になっていたことが全く気にならないくらい、心が、体が、真尋を欲した。

欲しくて欲しくて堪らないなんて感情、私の中にあるなんてね。


「……細っせー腕」


私を見下ろす真尋が、愛おしそうに目を細めて掴んだ腕に口づけを落とす。

そんな行為ひとつにドキドキして、心臓が破裂しちゃうんじゃないかって思ったりして。
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