それを愛と呼ぶのなら
昨日のホイコーローに入れたパプリカもまだ残ってるから……うん、レタスと一緒にサラダにしようかな。


「よし」


腕にはめていたゴムで長い髪を束ね、袖を捲る。

小さく意気込んで、私は料理に取り掛かった。




真尋が再び目を覚ましたのは、朝ご飯が出来てから20分が経った頃。

起き上がった真尋は、テーブルに並んだ料理を見て申し訳なさそうな顔をした。


「悪り……。俺、気付かなくて」

「なんで謝んのよ。私もさっきまでそんなにお腹空いてなかったし、気にしなくていいわよ」


料理は私担当だしね、と笑ってみせると、真尋は小さく笑った。


食事の途中、話の内容は今日この後の予定になった。


「プラネタリウムって言っても、どこにあるか全然わかんないわよね」

「あぁ。それなら昨日、寝る前に周辺のプラネタリウム調べた。大阪市立科学館ってとこが出てきたんだけど、結構でかそうだしここから割と近くだからどうかなって思って」

「へえ、市立科学館。私は全然いいよ」
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