それを愛と呼ぶのなら

5日目の告白

重いまぶたを無理矢理開けると、意識が一気に現実世界に引き戻される。

5日目の目覚めは、言葉通り最悪だった。


「……」


真尋の端正な寝顔を横目にしながら、そっとベッドを抜け出す。

カゴの中で逆さにしていたグラスに冷蔵庫から取り出したお茶を注いで一気に呷ると、喉の奥がキーンと冷えた。


「……っ」


考え事のせいで眠れない……なんてことはなく、USJで1日はしゃいだ体は運動量に比例して疲労していて、あれから私はすぐに落ちた。

眠りが深かったからか、久しぶりに夢を見た。

幼い私を残して家を出て行こうとする両親の後ろ姿を追いかけるけど、どれだけ走っても追いつかないっていう、まぁありがちな夢。


傷ついたとかそんなんじゃない。

ただ、心安らぐ時間にあの人達の存在を思い出してしまったことに嫌悪感を抱いたんだ。

棄てたつもりで、それでも切り離せない自分に。
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