強面の君










それで手島くんと何があったの?













昨日渡せなかったらしい紙袋が未練がましく片手に握られているのを一瞥しながら、やや真剣に聞いた。





「ぐすっ、だって、私もどうしていいか、」










「ちょちょちょちょ、み、みずほ?何で泣いて、まさかあいつに何かされ」










言葉の途中で遮るように首を横に振る。











いつも冷静なななこにしては珍しく取り乱してるなぁと思いながら。









また昨日の光景が蘇り、ズキリズキリと痛み出す胸を抑えながらななこに昨日のことを話した。
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