強面の君



感情のままに口を開く。





「とぼけないでよ!!昨日みずほがこれをあんたに届けようとしてた時に彼女と歩いてたって」







これ、わざわざ返しに来てくれたのか?










永田の視線の先の紙袋を開けると中から丁寧に折りたたんであるマフラーがあった。








洗剤の匂いもかすかにするからおそらく洗濯もしてある。



これを俺に届けようとして室内は俺と‘あいつ’がい所にいるところを見たんだな。





怒りで目に見えて真っ赤な顔をしている永田と比例して




なんとなく永田が怒ってる理由がわかってきた。





そして真っ直ぐに永田を見つめた。








「昨日の女なら彼女じゃない。あれはダチの彼女だ」






「・・・・・」
< 66 / 96 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop