強面の君
「そうだ、それ痛いでしょ。」
気遣うような永田。
「ああ、渾身の一激、だろ」
ニヤリと笑う。
不思議とこの一撃に大しての怒りはない。
「まあね。簡単にだけどお詫びに手当するよ。」
すこちたじろいだ永田に頷いて
「そういえばあいつは?」
ずっとこの教室にあいつがいなかったことを思い出した。
すると永田は
「ああ、あの子は保健室で寝てる。
あんたの彼女疑惑のせいで昨日寝ないで泣いてたみたいだし
私もちょっと強く言いすぎて過呼吸おこしてさっき倒れて。」