【私の行く先】
私は...
...私はよく人に”ずれている”と、言われる。
私の名前は小林奈美。二十六歳。
彼強いない歴十年。
私自身も初恋であった元カノが忘れられないのもある、と思う。
あれからちょうど十年。
長かったような、短かったような、不思議な気分。
でも気持ちはあのころのまま。
そんな私には一人しか友人はいない。
「奈美っ!!」
ピタッ。
ピーーーーーーイっ!!
「もう、危うくトラックにはねられる所だったんじゃない!!」
そう彼女がその友人。小田恵。
小さいころからの中、といっても彼女はいとこ。
元は、小林恵。でも結婚して小田恵になった。
「ご、ごめん。」
彼女は、私の恩人。もし恵がいなかったら、今私は生きていることさえ危うかった。
結婚しても、私の面倒見てくれてる。
本当に感謝しても仕切れないぐらいだ。
「ほら、行くよ。」
「うん。」