Tender Liar
第0章

ふと、窓の外の星空を見つめる。

私は幼い頃から、星が好きだった。

彼も、星が大好きだった。

彼はとてもロマンチストで、星が好きなのもそのせいだ、といつか自分で言っていたような気がする。

だからといって、私は別にロマンチストなんかではない。

彼は今、どこで、一体何をしているのだろうか。

私と同じように、こうしてあの頃と同じように、この満天の星空を見上げているのだろうか。

この同じ空の下で、私も彼も、今を生きている。

そう考えると、何だかくすぐったいような感じがした。
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