花京院家の愛玩人形
ユイが赤くなって俯くと、不意に要は足を止めた。
なるほど、そーか。
見え隠れする好意よりも、どストレートがお好みか。
てか免疫なさすぎて、どストレートじゃなきゃ伝わンないのか。
恋の狩人、ふっっっっっかぁぁぁつ!
コイツは獲物であり、近い未来の勲章なンだからネっ!?
『ドキっ』なんて、気のせいなンだからネっ!?
「それでね?制服着崩しちゃって、タイももっと緩めて…
そーゆーの、似合うと思うの。
花京院くんて、実はスゴぉくカッコいいもん。
隠してちゃもったいないよォ」
アヒル口に人差し指を軽く押し当てて。
小首を傾げて。
「今ソレを知ってるのはァ、私だけだケド☆」
立ち止まる要に、ユイは渾身の高速瞬きをお見舞いした。
今度こそ、どう?コレ。
わかりやすいヨイショに、『私は特別』的甘さを織り交ぜてみました!
ついでに『花京院 要今時リア充化計画』の一端もブっこんでみました!
これで完全に、二人が恋に落ちる流れに…
「あー…
メンドクサイ」
「え?
前髪切るのが?」
「えー…
なんか、全部。
てか近い」
嘘ぉぉぉぉぉん!?
またもブった切りィィィィィ!?