花京院家の愛玩人形
「ねェ、紫信。
あんな風に僕に操立てしてくれるのは、本当に嬉しいンだケド。
舌嚙むとかは禁止だから。
てか、死ぬの禁止」
「えぇ、わかりましたわ」
「僕には君を縛る権利はない。
君がドコでダレとナニをしよーと、責める権利もない。
それでも、何があっても、どんな君も、愛で続けるから」
「要は器が大きくていらっしゃるのね」
「そうでもない。
妬くのは、妬くから。
今も壁ドン目撃して、全力で妬いてるから」
「まぁ、台無しですわ」
「だから今夜、君の部屋に行っても良い?」
「今更、改めてお聞きになるの?
昨日も一昨日もいらっしゃいましたのに」
「あー…
いらっしゃいましたねェ、うん。
じゃ、今夜、寝かさなくても良い?」
「ふふっ
お手柔らかに願いますわ」
「…
綺麗だ…」
「なんですって?」
「あー… えー…
あのさ、この近くにワッフルの店がオープンしたらしいンだケド。
雨宿りがてら、寄ってかない?」
「まぁ、嬉しいわ!
わたくしも美味しいらしいと小耳に挟みまして、要と行ってみたいと思っておりましたの!」