花京院家の愛玩人形

ココで、コージとユイが更なる追い討ち。


「そーだぞー、その人はコワいぞー。
おまえなんか、オーラで泣かせちゃうぞー」


「そーよぉ、その人はコワいわよぉ。
極上のサディストなのよぉぉぉ ハァハァ…」


子供に、そんな怖がらせるようなコト言う?

君ら、酷ェよ。

だがココで、要がフォロー。


「優しくはないケド、サディストじゃないし、怖くもないから。
オーラとか、ほんと意味わかンない。
もういいから、君たちは小一時間ひとっ言も喋ンないで」


タケル捕獲を手伝った二人に、そんなコト言うぅぅ?

要くん、君はもっと酷ェよ。

色々なベクトルで酷い高校生三人に囲まれて、タケルは唇を噛みしめた。

でも、オーラに負けて泣いたりしマセン。

振り返り、コージのそれよりも強靭なメンタルで、表情のない要をキっと睨み上げる。


「ンだよ。
オレになんの用だよ」


「あー…
君と紫信が、ココで会ってるコトなンだケド」


「それがなンだよ。
おまえ、紫信の『ごしゅじんさま』だろ?
親でもカレシでもないンだろ?
紫信がダレと会おうと、口出しするす…す…すじあい?ないだろ」


「えー…
うん、ないね、確かに。
口出しする筋合いも、権利も。
『ごしゅじんさま』でもないンだケドね。
でも僕には、彼女の望みを全て叶える義務がある」

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