杜と君と
えっ、あの高さから飛び降りてきたの?!
普通の人なら足の1本や2本折ってるよ絶対!!
しかも髪の毛銀色だし・・・いろいろすごい。
「 お前、何をしている 」
驚きを隠せずポカンとしている私にかかった声はとても冷たい。
「 何って・・・あっ!わ、私迷子になっちゃったんです!助けてください!!」
こんな所に人がいるなんて!
きっと神様は私を救ってくれたんだ!
「 ・・・・・・ 」
「良かったー、ほんとに死ぬかと思ったよ!」
「・・・・・・」
「ていうか、貴方こそなんでこんな所に?しかも木の上なんかに・・・」
「・・・・・・」
えっ、もしかして無視・・・?
安堵からかベラベラと喋る私を見据えていながら、銀髪の彼は何一つ言葉を発しない。
「あ、あのー?聞こえてます?」
「・・・・・・」
ほら絶対無視されてるよこれ!