きみに、好きと言える日まで。

ダチはこういう時そんな風に言うんだろうが、きっと紺野に言ったら蹴り飛ばされるだろうな。


最近、紺野の視線が痛いのもそのせいか?


まひが紺野に話しているかと思うと、紺野の顔すらまともに見れない。


これでまひが学校に出てきたら、どうすりゃいいんだよ。



………ああ。


後先考えずに行動した自分を呪いたい。




「そうだ。地区予選のことだけどよぉ!」



思いだしたように、拓弥がそんな話題を振った。



「…………」



忘れかけていたことを思い出して、俺は天を仰いだ。



県大会では優勝した。


【鳥人八神再復活!】なんて、地元紙ではデカデカと取り上げられたが、俺は複雑な気分だった。


華々しい再復活なんて、望んでいたわけじゃない。

力まずやったら結果がついてきただけ。


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