きみに、好きと言える日まで。


早速次の日曜日に行くことになり、駅に迎えに行くと言われ約束の11時に現れた耀くんは、なぜか制服姿だった。



「おっす、まひ」

「うん。どうしたの?制服着て……」



気合いを入れて来たわけじゃないけど、おうちの人もいるかと思ってそれなりに気を遣って洋服を選んだ。


それなのに耀くんが制服だから、あたしも制服を着て来なきゃいけなかった?……と、一瞬焦る。



「あ、ゴメン。俺はこの後部活なんだ」

「部活!?……あっ……そうなんだ……」



当然、耀くんも一緒にいると思っていた。


今日一日一緒に過ごせるなんて期待していた自分に、バツが悪くなる。



「言ってなかったっけ」



聞いてない……。


首を横に振ると



「ゴメン……」



小さい声で、耀くんらしくない謝り方をした。

< 121 / 372 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop