きみに、好きと言える日まで。

耀くんがいるかいないかは、重大なのに。

多分耀くんは、自分がいないことは重要だと思っていなかったんだね。

だから、敢えて言う必要もないと思ったのかな。



……ってことは……。


もしかして、あたしひとりで耀くんの家に……?


それってちょっと……。


驚愕の事実に言葉をなくしていると、



「やっぱ……無理だよな……」



耀くんは苦笑いした。



「だ!大丈夫!」



これでも一応楽しみにしてきたし、今更帰るつもりなんてない。


違う意味で緊張が高まったけど、耀くんに案内されるがまま家へ向かった。





「はじめましてっ!羽鳥まひろです……っ」



だって、好きな人のお母さん。


そんな人を前にして、あたしの緊張は半端ない。

お嫁に行くわけでもないのに、カチコチに固まる。



「いらっしゃい。良く来てくれたわね。耀太の母です。今日はごめんなさいね?優飛のわがままに付き合ってもらっちゃって」


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