きみに、好きと言える日まで。


優しい笑顔が素敵なお母さん。

ニッコリ笑う目元が、耀くんそっくりだった。



「いえ。こちらこそお招きいただきまして、ありがとうございます」

「大事なお休みを潰させてしまったわよね」

「そんなことないです。お休みが潰れたんじゃなくて、楽しみが出来たんです。優飛ちゃんのおかげで」



日曜日なんて暇を持て余してるだけ。

嘘じゃなくて、本当に楽しみだったもん。


だって、好きな人の家に行けるなんて……ね?



「そう言ってもらえると嬉しいわ。さ、上がって?」

「まひおねえちゃーん!!」



と同時に、奥から飛び出してきた優飛ちゃんが、あたしにまとわりついてくる。



「優飛ちゃん!」



輝いた目がこの間と変わらず愛らしい。


優飛ちゃんを見て、緊張も吹っ飛んだ。



「じゃあ、俺行くな?」



そんな光景を見てホッとしたのか、耀くんから声が掛かった。


後ろを振り返れば、柔らかく微笑んでいる耀くんがいて。

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