きみに、好きと言える日まで。


何かと思えば。

1度しか話したことない先輩に唐突にそんなことを言われ、たった今座ったばかりのベンチから跳び上がった。



千夏先輩って、超能力者?

それともあたしが隠しきれてなかった?


どっちにしたって、好きな人が他人にバレるっていうのはすごく恥ずかしくて、挙動不審なくらいあたふたした。



「可愛い~。まひろちゃんてば素直なんだね~」

「……って、あっ……そのっ……」

「もうたまらなく可愛いよ~」

「……うっ……」



否定も出来ずに真っ赤になり、俯きながらモジモジしていると、



「ごめんね、さっき見ちゃったんだ」

「へっ!?」

「水飲み場の前でさ」



もっとビックリするようなことを言う。



「ああっ……あれですか……」

「そ」



千夏先輩は可愛らしくウインクする。

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