きみに、好きと言える日まで。


助手、まひろ。


お姉ちゃんの脇にぴったりくっつく。


お料理が得意なお姉ちゃんは、こんな妹が放っておけなかったみたい。


結局、お姉ちゃんに半分手伝ってもらい、耀くん特製スペシャル弁当が完成した。



あたしひとりじゃ間に合わなかったな、きっと。



色どりバッチリ。

愛情たっぷり。


味は……。


耀くんが美食家じゃないことを祈ろう。



「美味しいって言ってもらえるといいね」

「うん!ありがと、お姉ちゃん!」



今日は自転車に乗らず、最寄り駅まで歩いていった。


耀くん、喜んでくれるかな。



『うまいよ、まひ』



嘘でもそう言ってもらえたら

息、とまっちゃうかもしれない。



お弁当が崩れないように、胸の真ん中にしっかり抱えた。


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