きみに、好きと言える日まで。
"どうする?"……そう、問われている気がした。
耀くんの身に何が起きたのかは分からない。
「行かせて下さい」
それでも。
向かう先に耀くんがいるなら。
どんなことになっていようとも、耀くんの元へ行きたい。
強い想いを口にした。
「行くなら早く乗れっ!」
本多先生は険しい顔のままだったけど、あたしが同行することを許可してくれた。
あたしは拳を握りしめながら、千夏先輩の機転に感謝して車へ乗り込む。
まだ一報を受けた段階だから、実際に病院へ行ってみるまで詳しいことは分からないみたい。
どんな事故だったの……?
耀くんのは大丈夫なのっ……?
車の中では、誰もなにも喋らない。
何かにすがってないと、いてもたってもいられなくて、あたしは千夏先輩の手をずっと握っていた。
どうして。
どうしてこんな日に。
新しい一歩をまた踏み出そうとした耀くんに。
神様は
意地悪だ。