きみに、好きと言える日まで。
【救命救急センター入り口】
そこはテレビでしか目にしたことない場所で、実際足を踏み入れるなんて思わなかった。
バタバタ走り回る人の足音。
怒号の様に飛び交う人の声。
……戦場みたいだった。
この光景に怯むあたし達3人は、耀くんのことを誰に尋ねていいかも分からず立ちつくすだけ。
「あっ……」
そんな時。
慌ただしく動く医師や看護師さんの中に、見覚えのある人を見つけた。
それは───
「おじさんっ!」
この病院の外科病棟で働いている、耀くんのお父さん。
「……?まひろさんっ!?」
あたしが声を掛けると、おじさんはこっちに向かって掛けてきた。
白衣に身を包んだその姿は、この間と随分印象が違った。