きみに、好きと言える日まで。


心配になるあたしをよそに、まだ袋に残っているクラッカーをパンパン鳴らし出す4人。

忠告なんて耳に届いてない。


飛び出すカラフルなリボンは拓弥くんに纏い、あたり一面には火薬の匂いが充満した。


火災報知機反応しない!?

もう気が気じゃない。



「コラぁ~!!またあなた達!?いい加減にしなさぁい!」



すっ飛んできた看護師さんの雷が落ちたのは、言うまでもなかった。



怒られたってへこたれない4人組は、備え付けのテレビでインターハイのビデオを見始めた。


もちろん大人しく見るはずがない。


お菓子の袋をパーティー開けして、ジュースをコップにドボドボと注ぎ、まるで本物のパーティー。

凛ちゃんも、もう男と化して混じってる。



場所を考えようよ……。


みんなでお見舞いに来ると毎回こんな感じ。


いつまた看護師さんが飛んでくるか、あたしは気が気じゃなかった。

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