きみに、好きと言える日まで。
まひや、みんなが来てくれる時の笑顔も、どこか作り笑いになって来ている。
そんな自分が嫌になる。
「親父もそうだ…」
「…………」
「あとちょっとあとちょっとって」
「そ、それはね……」
「ふたりして俺に何を隠してるわけ?」
「隠すなんて……っ」
花瓶の花を挿し変えていた母さんの手が、思いっきり動揺した。
……図星かよ。
それを確信した今、俺は自分の中で結論付けた疑問をぶつけないわけにはいかなかった。
「もしかして、俺、もう跳べねーの?」
体に違和感はないが、事故のせいでどこかの機能が弱くなったのかもしれない。
……それならそれでもいいんだ。
もうあのときの俺じゃない。
まひに見せられなかったことだけが心残りだけど。
自分でも、不思議な気持ちだった。