きみに、好きと言える日まで。

今日はまひ、来んのかな。


無性に会いたかった。



まひのことを考えると心が落ち着く。


キスまでしときながら、未だに"好きだ"の一言が言えない。



……情けねぇ。



何度もまひに気持ちをふっかけては反応を見てる。

これじゃ、まるでガキだな。


おかしくて笑える。



『あたしも、ここへ来る理由が出来て嬉しい』



その言葉が、今の俺の支え。


ちょっとは期待してもいいよな?




しばらくして、ノック音が聞こえた。



「まひっ!?」



体を起こすと、



「入るぞ」



……それは聞きたい声じゃなかった。




「親父……」



珍しく白衣を来ていない親父が入ってきた。



きっと昼間の事は筒抜け。

叱りにでも来たのかよ……。



「勤務もう終わったの?」



様子を伺う。

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