きみに、好きと言える日まで。


……加害者…?


意味が分からなかった。



「あの、それはどういう……」



加害者もなにも、あれは自損事故で……。



「耀くんが、加害者……って」

「あぁ……」



おじさんは厳しい顔を崩さない。



「耀くんは車を避けたんですよね?それって、被害者なんじゃないですか?」



その相手は分からないけど、耀くんは被害者だ。


あたしはずっとそう思っていた。


少し身を乗り出して言うと。



「車は……関係ないんだ」



おじさんは、もっと厳しい顔になった。





「実はね。

あのとき、あの場所には。


耀太とべつに……もうひとりいたんだ……」




もうひとり?


……それはっ……。

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