きみに、好きと言える日まで。


「居合わせた……と言った方が正しいだろう。たまたまそこには歩行者がいてね……」



歩行者……?



「つまり、耀太が過剰反応をしたせいで……全く関係のない人を巻き込んでしまったんだ……」



……っ。

あたしは手を口に当てる。



「耀太が倒れた場所を覚えているね」



あたしは頷いた。



「相手の人も、同じなんだ」



……それって。



「しかも、スピードの出ていた耀太の自転車に、撥ね飛ばされるという、最悪の状況でな」

「…………」



あたしは口に手を当てた。


完全に言葉を失った。


耀くんだって、2日間目を覚まさなかった。



相手の人は……。

……どうなったの……?

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