きみに、好きと言える日まで。

あたしは机の上のアルバムに触れる。



「……私達は、最善を尽くした」



それを手に取り掛けて、



「だが……

後遺症は避けられなかった……」



───バサッ。


手が滑ってそれが床に落ちた。




…………え?



「……こうい……しょう…?」




……誰……が……?



声が、体が、大きく震えた。




さっき見た

耀くんの死んだような目。


絶望の淵にいるような目は……。



「これから耀太、いや……私達は、相手の方の為に出来る限りのことをしなければならない。

まひろさんに会ったり、ハイジャンをしたり……。

そういうことは……もう考えられないかもしれない……。



だから、耀太のことは

そっとしておいてやって欲しい……」




そう言って

おじさんは、ゆっくり頭を下げた。








───耀くん。



あたしに出来ることは何もないですか?





あなたの力には


なれませんか───…


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