きみに、好きと言える日まで。


事故から約2ヶ月。

夏休みが明けても登校してこない耀くんに、クラスメイト達はよっぽどひどい事故だったんだろうと


『大会の度に何かあるなんて運がなさすぎる』

『かわいそう』

『ショックで今度こそ復帰出来ねぇよな』


なんて言葉を口にしていた。



退院したのは、知っている。


耀くんの怪我も、もう完治しているはず。



問題は……

心なんだと思う。



とても重くて深い傷。



自分に置き換えたって想像出来ない。


傷の痛みじゃない

他人を傷付けてしまったという

完治出来ない、想像も出来ない痛み。




許されるなら力になってあげたい。


けど、それはきっと思いあがりで、耀くんの苦悩なんてあたしに分かるわけないんだ……。


< 213 / 372 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop